医療系実習報告 広島大学病院
【実習期間】
平成24年8月20日(月)~8月24日(金)、9月3日(月)~9月7日(金)
【時間割り】
区分 | 日時 | 担当 |
---|---|---|
1日目 | 9:00~10:00 | 臨床実習教育研修センター |
10:00~12:00 | 薬剤部 | |
13:00~17:00 | 内視鏡診療科 | |
2日目 | 9:00~12:00 | 病理診断科 |
13:00~17:00 | 放射線科 | |
3日目 | 9:00~12:00 | 歯科診療部門 (口腔検査センター、歯科技工室他) |
13:00~17:00 | 検査部 | |
4日目 | 9:00~12:00 | 看護部 |
13:00~15:00 | リハビリテーション科 | |
15:00~17:00 | 病院情報システムグループ | |
5日目 | 9:00~12:00 | 手術部 |
13:00~16:30 | ME部 (血液浄化部含む) | |
16:30~17:00 | 総括 (基礎・社会医学棟1階) |
【実習の感想】
■内視鏡診療科
スコープを触ってみると、想像よりも太く、患者の体への負担を考えると、もっと細くした方がいいと感じました。
性能の良いカメラ、管を通した時にその管の正確な距離を測ることができるカメラがあれば良いなと言われたことが印象に残りました。
■検査部
画像や動画はデータ量が多いため、電子カルテにのせることができないことを知り、情報の質を落とすことなくデータ量を削減する方法の必要性を感じた。
心電図データの保存形式がメーカーによって違い、互換性がないという話が印象に残った。
血液検査の多くが機械化されていることに驚いた。作業の効率は上がるが、停電や機器の故障等が起こるとほとんどの作業がストップする危険もあることを学んだ。
■病院情報システムグループ
システム開発者が便利だと思って開発したものでも、医師や看護士にとっては便利ではなく、むしろマイナスになることもあるので必ず相手の立場になって開発することが重要と教わりました。
■病理診断科
病理診断は、治療の方向を左右する重要な仕事であることを学んだ。ここでは、多くの標本が作成されるので、デジタル化以前はかなりのスペースが必要であったようである。 デジタル化は、現実世界でのスペースは圧縮できる一方で、急なトラブルに対する備え、ネットワークに繋がっている際は情報の漏洩などに注意を払わなければいけないことを改めて認識した。
■看護部
ICUでは高度な治療のために、多くの医療機器が使用されていた。そこには数々の問題点があり、その解決には我々情報・工学系の者が果たせる役割もあると感じた。 具体的には、機器の小型化及び軽量化、電源のコードレス化、バッテリー容量の増加または急速充電技術の発展などである。
救命センターやICUには一般病棟とは比べものにならないほどの医療機器が存在するため、ここで働く医療従事者は医学知識だけでなくそういった機器についての知識も習得しなければならないので、 性能は向上しつつも操作は簡単な医療機器の開発が今後の医療分野を発展させるのに必要だと思いました。
■ME部
臨床工学技士として生命維持管理装置の操作)及び保守点検を行うことは、当然責任感が必要とされる。また、業務を行うにあたって医学、工学両方の知識を兼ね揃えていなければならない。 しかし、担当者からは“人の命を預かる”という医療の根本的なところにやりがいを感じると言っておられた。今後、時代に比例して医療の高度化も進むであろうが、患者を取り巻く環境から温かみを消していけない。