システムを「作る側」からだけではなく「使う側」の視点を養うことができた。

ぼくたちは情報科学部のシステム工学科なので、実際にはシステムを「作る側」でシステムを提供する側の人間なのですが、実際に医療の現場に行くと、そこは「使う側」です。 システムを作るときに、こんな機能があれば便利なんじゃないか、とか、こういう風に使えるのではないかと思ったことが、実際に使う側として、それが本当に使いやすいかどうかまでは、わからないことが多い。それが、広島大学病院での実習現場で本当に「この機能はすばらしい」とか「逆にこの機能はいらない」という率直な意見を聞くことができました。

また、機能を使いこなせているかどうか、という点もあり、単に「使いやすい」と一言で言えない部分もわかりました。例えば、ちょっと高齢の医師の方だと、実際にぼくたちの意図する部分のシステムが活かしきれていない場合もあって、単に作ればよいという発想だけではだめだということも実感しました。

広島工業大学や他大学の学生との交流も、このプログラムの醍醐味です。

大学病院の実習で、広島工業大学の学生と一緒になったんです。色々と情報交換する中で、工大生のかたが、すでに国家試験をめざしている、とかME技術検定の修得をめざしているなど目的意識をしっかりもって実習にきているということがよくわかり、少し焦りました。実際に先生に質問することも確実に的を得ていて、こちらも「負けてたまるか」という、ライバル意識ではないですが、切磋琢磨できる環境が自然とできました。

ぼくたちは情報科学部なので、医療系はこのプログラムを受講しないと一生触れることのない分野です。興味がないから敬遠する人もいるんですけど、自動車を作りたいとか、システムを作りたいという人にも、知識は必ずつながってくると思うし、医療はいろんな分野の最先端技術の集まりなので、知らないよりは知っているほうが絶対良いと思います。少しでも興味があるなら、このプログラムを受けてみてください。

吉岡敬介(情報科学部システム工学科4年生)

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